sweet wolf
「杏奈さぁ、自由奔放なのはいいけど、やり過ぎじゃない?」
「は?」
「大宮先輩に喧嘩売ったり、
岡島を邪険に扱ったり、
見ず知らずの人に迷惑かけたり」
「ごめんちゃーい」
わざとおどけてみせる。
もちろん、謝るつもりなんて微塵もない。
大宮だって、直樹だって、向こうが悪い。
あたしに喧嘩売ってんのはあいつらだ。
美里はあたしを見て、大きなため息をついた。
そして、ゆっくりと口を開く。