sweet wolf





「みっともない。

汚いから綺麗にしてあげるよ」




あざ笑う声が聞こえ、トイレのブラシが目の前に現れる。



今度こそ捕まえてやる!



そう思ってもがくが、デッキブラシの柄は長くて、持っている本人を掴むことなんて出来ない。

緑色のブラシが頭上に上がり……




「やめろぉぉぉ!!!」




あたしの悲鳴は絶叫となった。





こんな汚い手を使いやがって。

喧嘩するなら、正々堂々とタイマンで勝負しろ。

あたしは許さない。

絶対に許さない。



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