sweet wolf








女子たちは好き放題あたしを叩き、予鈴が鳴ると満足したように去っていった。

濡れて痣だらけになったあたしは、呆然とトイレの床に座って震えていた。

今のあたしは昔のあたしと同じ。

いじめられ、自分を守ることすら出来なかった。





弱い自分が悔しくて、溢れ出る涙を我慢した。

こんな時、いつも彼が現れたのに。



なのに今は……





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