sweet wolf







「お前、何してんだ」




不意に声がして、あたしはぱっと顔を上げた。

暗い気分が少しだけ和らいだ。





蓮は室内へ続くドアの前に立っていて、驚いたようにあたしを見ていた。





「あたしも授業サボりたいなと思って」




そう答えるあたしを、蓮は怪訝な目で見る。





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