今日も笑って嘘をつく

そこに近づくにつれ怒鳴り声と共にすすり泣く声も聞こえてきた。




「君らー、本当に僕らの姫に何したかわかってるー?」





「ひいっ。す、すいません!」






なんだ、なんだ。この光景は。

ここって、お化け屋敷だよね?
そうだよね?

なんでお化け役の人ががひびってるの?



何が起きたんだよ。まじで。







さらに近づいてみると、だいたい状況が把握できた。
そして、苛立ちが私の中に湧いてきた。



は?こいつらまじふざけんなよ?

私がわざわざお化け屋敷の中(という名の、視界の悪い暗い道)を頑張って歩いてきたっていうのに。

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