総長からの「愛してる」Ⅱ
「……他人に言われなきゃ気付かねえことってあるんだな。」
海斗は私の手からスケッチブックを取り出すと、1ページめくった。
そこにあるのは、紙1枚に書かれた、“愛情” の文字。
私が書いたその二文字を海斗は見つめた。
さっきまでの黒い雰囲気は消えて、いつも以上に朗らかな海斗がそこにいた。
「美愛。このページもらっていいか?」
頷いた私を見て、柔らかく笑うと、丁寧にそのページを破って畳んだ。
「やっぱり、お前が廉の彼女じゃなきゃ良かった。」
意味がわからず首を傾げると、海斗は立ち上がって私の髪をクシャクシャに撫でた。
「早く、龍嵐に戻ってこい。」