シュガーメロディ~冷たいキミへ~


昇降口に辿りつき、カフェの制服にローファーというなんともミスマッチな格好になって校庭に出る。

太陽が、校庭も校舎も鮮やかな夕陽の色に染めていた。



「どこだろう……、あ」


きょろきょろと校庭に視線を走らせると、校庭の隅に何人かまとまっている生徒の姿が見えた。

思わず駆け出していたのは、その集団のなかに水無月くんの姿がはっきり見えたから。


今はまだ準備を始める前らしく、集まりながらもそれぞれお喋りを楽しんでいるようだ。


今ならまだ間に合うかも……っ!



「み、水無月くん……っ!」


息を切らして呼びかける。


振り返った水無月くんは、ひどく驚いた顔をしていた。



「え、雪岡?」


「み、水無月くん、あのね、話したいことがあって」


「うーわ、航、いつのまに!?」


「羨ましーー!」


水無月くんが話していた男子たちがニヤニヤしながら私と水無月くんを見てきた。

そんな冷やかしの視線や声に動揺したのは、驚いたことに私じゃなく、水無月くんの方で。


「は!?ち、ちげーよ!……雪岡、悪いけどもうすぐ後夜祭始まるから」


そう言った水無月くんの視線は、私より少し上を向いていた。

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