世界で一番、ずるい恋。



バスには乗らずに、陽果と近くの公園まで歩いた。




「……ごめんね、陽果」

「それは何について謝ってるの?」



ベンチに座るなり開口一番に謝った私に、陽果が問いかけた。

何に、か……。




「先生と恋那ちゃんが付き合ってるって知った時、何も相談せずに一人で暴走して、ごめんなさい」

「……うん」

「何度も助けようとしてくれたのに、その手を払いのけて、ごめんなさい」




思いつく限りの理由を並べていく。

もう陽果に嘘をつく必要も、隠し事をする理由もない。




「たくさん傷つけて、悩ませて、困らせて、泣かせて、ごめんなさい……っ」

「……許さない」



ハッキリと告げられた言葉に、思わず黙る。


……当たり前だ。

普通に考えて許してもらえるわけなんて、ない。


だけど仕方がないよね。

私は、それだけのことを陽果にしたんだから。







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