Snow Love. ~大好きなキミへ~
泣いたらいけないのに、泣いてしまった私。
自分が招いた罪なのに、“お母さんに会いたい“と願ってしまった私。
私はどこまで醜くダメな人間なのだろう。
………最低だ。私、最低だ。
「………っ」
けれど、一度口にしてしまった気持ちはもう自分では止められない。
「お母さん……っ、お母さん………っ」
何度も何度も。
狂ったように、お母さんの名前を呼んだ。
ここが公園だからとか、さっきまで感じていた寒さだとか、そんなのは全て忘れていた。
ただ、会いたかったの。
もう10年間も触れていないお母さんの温もりに、少しでもいいから優しく触れたかったの。
「……っく……ひっく………っ…」
漏れる嗚咽。とめどなく溢れる涙。
自分の意志に関係なく、小刻みに揺れる私の肩。