猫に恋する、わたし
いいのかな。
頭の中では無理だって分かっていても、
いつかお姉ちゃんを超えられる日が来るかもしれないって
そんな期待しちゃってもいいのかな。
「伊織君」
「ん」
「明日楽しみにしてるね」
「俺は別に楽しみじゃないよ」
「それでもいいよ」
「あっそ」
「伊織君」
「なに」
「やっぱり、すき」
「…あっそ」
でも一つだけ確かなのは、
彼がお姉ちゃんを想う気持ちよりも、
彼を好きなわたしの気持ちのほうが勝ってるんだって、
何の根拠もないけど
そんなふうに信じてるーーーーーーーーーーーーーーー。