嗤うケダモノ

ここ最近、由仁は家の敷地の隅にある倉に籠っている。

暇を見つけては、ずっと籠っている。

杏子がお得意様から引き取った曰く付きの怪しげなモノが詰まった、電気を点けなければ昼間でも真っ暗になる倉に。

ナーニやってンだか。

もうすぐクリスマスだよ?

愛しの日向と過ごす、初めてのクリスマスが来るンだよ?

色々するコトあンだろが。

って、ハイ。
ソッチのほうは抜かりナシ。

ちゃんと家まで出向いて、日向を遅くまで連れ回す許可をご両親にいただいて。

普段なら入らないような、夜景に定評があるオシャレなレストランを予約して。

プレゼントも用意済み。

てかプレゼントは、随分前から決めてたンだケドネー。

ラビットヘッドがそのままトップになった、シルバーのネックレス…
という名の、首輪。

ちゃんとつけとかなきゃ。
もう俺の所有物なンだから。

まぁ首輪と言えども、ソレをぶっちゃけなきゃ絶対気に入ってくれると思うワケ。

聞いたワケじゃないケド、某遊び人ブランドは日向のお気に入りのハズだから。

ちょいちょい着てるし。

日向は覚えていないだろうケド 初めて逢った夜も着てたし。

バニーちゃんがバニー着てるとか、バニー主張しすぎ、なんて笑いそーになったからネ?

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