嗤うケダモノ

緩やかに胸を上下させて、由仁が深く息を吐き出した。

ゆっくり瞼を持ち上げ、夢から覚めたばかりのようにボンヤリ天井を見つめて…


「…せ んぱ い…?」


日向が弱々しく囁いた途端、由仁は弾かれたように身体を起こした。

そして腕を伸ばして日向の手を掴み、ソファーから引きずり降ろして…


「ヒナぁぁぁぁぁ!!!」


「ぅっひゃぁぁぁぁぁ??!!」


まだ剥き出しの胸に彼女の頭を抱え寄せ、力いっぱい抱きしめた。


「せせせせせ先輩ぃぃぃ??!!
コードついたままっスから!
てか、裸っスからぁ?!///」


「ヒナ─────!!
よかったぁぁぁぁぁ!

あ、樹、百合、ありがとー。

よかったぁぁぁぁぁ!
ヒナが戻ってきて、よかったぁぁぁぁぁ!」


「…ついでか?」


「…ついでだね。」


「ちょ… 先輩っ!///
とりあえず放してっ!!///」


「イ───ヤ───!
ヒナ、ヒナ、ヒナぁぁぁ…」




カオス!

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