ジャックランタンの未来に、ひとつの魔法を。
もう、だめ。
たえられない。帰りたい…。
「…と、いうわけだから…。あ、あの、バイバイ…っ!!」
「あ!おい、結!!」
気が付けば、わたしはそこから逃げ出していた。
いわゆる言い逃げ、ってやつ。
でも。耐えられなかったんだ。足が分離したように、勝手に動き出していた。
…でもね、真大。
わたしはちゃんとわかってるから大丈夫だよ。
優歩さんに勝てないことも、真大自身に勝てないことも、わたしが子どもだってことも。
「…っう………」
でも、ただ笑ってほしかった。
それだけじゃ、真大は笑ってくれないのかな?
また、子どもだって言われちゃうのかな?
「っ…、ひ…っく……」
でも、わたしの中に生まれたこの気持ちは、開くことなく終わってしまうんだろう。
それがどうしようもなく悔しくて、悲しくて。
真大の幸せを願ってるはずなのに、そこだけがわがままで、ほんとに自分が嫌になった。