【完】白衣とお菓子といたずらと
「……いい?」


真下からじっと見つめてくる彼女に同意を求めた。


きっと、すぐに頷いてくれるものだとばかり思っていた。けれど、それは違っていた。


俺の問いかけに、彼女はソワソワとし始めて、先ほどまでじっと見つめてくれていた視線を逸らされてしまった。


……え?あんなにいい雰囲気だったのに、まさかここで拒否?


拒否されたら、俺も強くは求められない。


さっきまでの雰囲気も俺の独り善がりだったんじゃないかと、一気に不安に支配された。


「嫌かな?」


不安に駆られ、聞かずにはいられなかった。


彼女は特に抵抗したりする事はなく、困ったような顔をしていた。困ったのはこっちだ。抵抗もされないのに、同意も得られない。どうしろと?


とりあえず、彼女の答えを待つことにした。


「……嫌じゃないです。けど、私……初めてなの///」


嫌じゃないという言葉に、喜ぼうとして大事な部分を聞き逃すところだった。


彼女の言葉が信じられなかった。


嘘だろ?彼女が初めて?


絶対にモテる容姿をしているのに、20代半ばにしてそんな事があるんだろうか。


俺には嬉しい、予想外の事実だ。
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