【完】白衣とお菓子といたずらと
いつもより車を飛ばして自宅へと向かった。
駐車場に車を止めて、ふと俺の部屋の方を仰ぎ見ると、明かりが点いているのが見えた。
あそこに美沙がいると思うと、ゆっくりで構わないのに、小走りで目的の部屋まで向かってしまった。
玄関の前に立ち、ポケットから鍵を取り出して、鍵穴にさ……そうとしたけれど、やっぱりやめた。
そっと、ポケットへと鍵を仕舞った。
――ピンポーン
どうせならと、チャイムを鳴らした。
耳を澄ませていると、玄関の向こうからパタパタと足音が近づいてきているのが聞こえてきた。
すぐ傍で音が止まったと思うと、ガチャリと鍵が開ける音がした。
自分でドアノブに手を伸ばし、ドアを開けると、目の前に早く会いたくて仕方なかった美沙が立っていた。……
いや、ちょっと違った。
「…おっと。危ないよ」
立っていると思った美沙が俺の方へと倒れこんできた。その美沙を、慌てて抱きとめた。
ドアを開けてくれようとしていたんだろう。俺が急に開けたもんだから、体制を崩したらしい。
「ただいま」
「……おかえり」
抱きしめたまま、胸元に顔を埋めている彼女と挨拶を交わした。
なんか、今のやりとりだけで、今日一日の疲れが吹き飛んだ気がした。
駐車場に車を止めて、ふと俺の部屋の方を仰ぎ見ると、明かりが点いているのが見えた。
あそこに美沙がいると思うと、ゆっくりで構わないのに、小走りで目的の部屋まで向かってしまった。
玄関の前に立ち、ポケットから鍵を取り出して、鍵穴にさ……そうとしたけれど、やっぱりやめた。
そっと、ポケットへと鍵を仕舞った。
――ピンポーン
どうせならと、チャイムを鳴らした。
耳を澄ませていると、玄関の向こうからパタパタと足音が近づいてきているのが聞こえてきた。
すぐ傍で音が止まったと思うと、ガチャリと鍵が開ける音がした。
自分でドアノブに手を伸ばし、ドアを開けると、目の前に早く会いたくて仕方なかった美沙が立っていた。……
いや、ちょっと違った。
「…おっと。危ないよ」
立っていると思った美沙が俺の方へと倒れこんできた。その美沙を、慌てて抱きとめた。
ドアを開けてくれようとしていたんだろう。俺が急に開けたもんだから、体制を崩したらしい。
「ただいま」
「……おかえり」
抱きしめたまま、胸元に顔を埋めている彼女と挨拶を交わした。
なんか、今のやりとりだけで、今日一日の疲れが吹き飛んだ気がした。