【完】白衣とお菓子といたずらと
「眩しい……今、何時だ?」
カーテンの隙間から入ってくる光で目が覚めた。
時間を確かめようと、身体を起こすと、ズキッと痛みが走った。
「いっ……頭いてぇ」
完全に二日酔いだ。昨日は、随分飲んだもんな。
重い体を動かしてリビングに移動し、時計をやっとの思いで確認すると、まだ9時を過ぎたばかりだった。
部屋の中を見回すと、意外とスッキリと片付いていた。
きっと3人が片付けてくれたんだろう。ごみがきっちり分類されて、部屋の隅に置かれていた。
そういえば3人は?……って、こんな時間だしな。まだ居たら完全に遅刻な時間だった事を思い出した。
そういえば、あいつら行くときに声かけていったな。夢現な状態でベッドの中から見送った覚えがなんとなくある。
2時間ほど前の出来事を思い出しながら、リビングから移動した。
のそのそとキッチンに足を運び覗き込むと、さすがにここはそのままだった。それでも、ちゃんと汚れた食器類は流しに入れてあり、すぐに片付けられる状態になっていた。
けれど、ここは後からでいいか。
昨日の夜、あの後美沙からはメールが来ていた。今日の12時半頃には最寄り駅に着くらしい。頼まれてはいないけれど、迎えに行こうと思う。
もう少し時間があるし、それまで寝ようかな。
再びもと来た道を戻り、寝室へと向かいベッドにダイブした。