【完】白衣とお菓子といたずらと
2日目、3日目、そして1週間と時間はどんどん過ぎ行くものの、彼女の俺に対する反応は大して変化が見られなかった。
毎日毎日リハビリを個室にて2人きりでしているというのに。
敢えて変化を挙げるとすれば、時々笑ってくれるようになったことくらい。
やっぱり意識しているのは俺だけみたいだ。
俺はというと、リハビリする際の彼女との距離感に毎日ドキドキと緊張しっぱなしだ。
俺のベッドの足元に半分だけ体を乗せて座る彼女。
そして俺の下肢を抱えるようにして、右下肢の筋トレをして、左の足の指を動かしたり、左の股関節の運動をしたりと、もう兎に角、リハビリ中は彼女の身体に俺の下肢が常に触れている状態なんだ。
距離がゼロの状態なのに、精神的な距離は果てしなく遠く感じるのが、また切ないというか寂しいというか、情けないというか……そんな複雑な気分。
ただリハビリ中の楽しみもあった。
俯いて真剣に関節を動かしている姿と少しだけ見える横顔を、枕から頭だけを起こすようにして毎日観察した。何かを指先から感じるように、すごく集中している。
そんな一生懸命な彼女の様子を観察するのが毎日の日課で、ポツポツと話をして少しずつ見えてくる笑顔に嬉しさを感じていたりもする今日この頃。
毎日毎日リハビリを個室にて2人きりでしているというのに。
敢えて変化を挙げるとすれば、時々笑ってくれるようになったことくらい。
やっぱり意識しているのは俺だけみたいだ。
俺はというと、リハビリする際の彼女との距離感に毎日ドキドキと緊張しっぱなしだ。
俺のベッドの足元に半分だけ体を乗せて座る彼女。
そして俺の下肢を抱えるようにして、右下肢の筋トレをして、左の足の指を動かしたり、左の股関節の運動をしたりと、もう兎に角、リハビリ中は彼女の身体に俺の下肢が常に触れている状態なんだ。
距離がゼロの状態なのに、精神的な距離は果てしなく遠く感じるのが、また切ないというか寂しいというか、情けないというか……そんな複雑な気分。
ただリハビリ中の楽しみもあった。
俯いて真剣に関節を動かしている姿と少しだけ見える横顔を、枕から頭だけを起こすようにして毎日観察した。何かを指先から感じるように、すごく集中している。
そんな一生懸命な彼女の様子を観察するのが毎日の日課で、ポツポツと話をして少しずつ見えてくる笑顔に嬉しさを感じていたりもする今日この頃。