恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「本当のこと、言えなくてごめんなさい」
私は、大きく息を吸い込み、丈治君を見た。
「丈治君の言う通り、慶次郎さんのことが好き」
もっと早く言うべきだった。
サトさんも、丈治君も裏切った。
そして、慶次郎も。
波の音が穏やかだった。
同じリズムで繰り返す音に耳を澄ましながら、頬に伝う涙を拭う。
「あきらめたくない、俺」
首の後ろに回された腕。
強引に抱き締められた。
強い力で。
そのまま、キスされるんじゃないかと思った。