恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「真智さん、すいません」
前を向いたまま慶次郎が謝った。
「私こそ、ごめんなさい」
「いや。僕は大人気ない行動を取ってしまった。でも、我慢できなかった」
立ち止まった慶次郎は、少し微笑んで、助手席のドアを開けた。
「乗って」
そう言うと、運転席に移動した。
エンジンをかけると、車内に涼しい風が吹く。
「我慢できないよ。真智さんが他の男とあんなことしているなんて」
ハンドルに両手を乗せたまま、上目遣いで私を見つめた。
「私も、我慢できなかった。慶次郎さんが他の女の子と仲良くしているなんて」
目が合う。
「ふふ。僕達は、似た者同士だな。不器用すぎるよ」
「ふふふ」
まだ私のことを好きでいてくれている。
そう感じられる微笑みだった。