恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「慶さん、すいません。俺も、慶さんの気持ちに何となく気付いていたのに、真智さんを好きになってしまった」
私は一歩下がって、下を向いた。
ふたりの素敵な男性が自分を取り合っている。
現実に起こっていることだとは思えない展開だった。
「僕と帰るだろう?真智」
見たことのないような切ない表情で、そう言った慶次郎。
「はい」
私はそう言って、慶次郎の少し後ろを歩いた。
サトさん、ごめんなさい。
丈治君、ごめんなさい。
心の中でそう何度も言いながら、ただ頭を下げることしかできなかった。
サトさんの座っている場所を通り過ぎ、背中に視線を感じながら歩いた。
私が優柔不断な態度を取ったせいだ。