恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~
「料理なんてしたことがなかったんですけど、ここに来てから家でもよく料理するんですよ。楽しいもんですね、なかなか」
「すごいですね~!家でもするんですか?一人暮らしですか?」
突っ込んだ質問をしてしまった。
まるで、私が川北さんに興味を持っているみたいじゃない。
「一人暮らしです。食べてくれる人もいないんですけどね」
と、川北さんもフリーであることを匂わせた。
川北圭吾【カワキタケイゴ】
まだ会ったばかりなのに、私は彼を母に紹介するシーンを頭に描いていた。
やっぱり、私は母の呪縛から逃れられない。