君と過ごした100日間は。



部屋に入って、僕はベッドにダイブする。

暇だから、スマホをいじってると、電話帳に書いてる“芦川雪菜”が、目に入った。

確か僕が転入してきて1週間たったとき、電話帳交換したんだっけな・・・。

雪菜のことを考えてると、何故か雪菜の声が聞きたくなった。

やばい、と思ったときにはもう遅い。

もう1回目のコールが鳴っていた。


『・・・もしもし、芦川くん?』


何回かコールが鳴ったあと、電話越しに雪菜の声が聞こえる。


「あ、えと・・・」


どうしよう。

話すことなんて何もない・・・。


『あ、芦川くん、お客さんはもう帰ったの?』

「いや。 まだ家にいるよ。 さっきまで話してたんだ」

『そっかぁ~。 私、まだ学校にいるんだ』


え!?

僕は部屋の壁に掛かってる時計を見る。

時計は5時をさしていた。

確か帰ってきたのは4時過ぎぐらいだったと思うんだけど・・・。


「えっと、居残り?」

『ううん。 図書室で本読んでようかなって思って』


ってことは、今図書室にいるってこと!?


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