ニコイチ。
結局何も言えないまま、1日が終わってしまった。
「凪沙。」
帰ろうとする凪沙に、俺は言った。
「?」
「今日は…一緒に帰ろう。」
怖くて直接は言えなかった。今の俺にできるのは、少しでもアレを言うチャンスを作ることだった。逆に言うと、それしかできないのだ。
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