大好きで大嫌い 《完》

*side shu

♡SIDE SHU♡



教室の中で友達と話してると急に友達の弘が叫ぶ。


「おっ。あれ霞ちゃんじゃね?
やっぱ可愛いな。
な、愁?」


「あ?そーか?」


「てか、霞ちゃん男子といねー?
んー、確かあれはB組の小林 蓮かなんか・・・。
なーなー、あの感じ告白じゃね?」


興味津々に笑う弘。


告白なんて珍しいもんでもないだろ?


でも・・ちょっと気になる・・


「おい、愁どこ行くんだよ!」


弘の言葉なんか無視して俺は教室を飛び出し霞の後を追った。


屋上まで上がって来てドアをそっと開けてそこには驚く光景が目に飛び込んできた。


小林が霞を抱いてる。


「ちょっと、小林くん?」


「ごめん、でも・・
俺、霞ちゃんが好きなんだ・・」


何、したの名前で呼んでんだよ。


「で、でも・・
私好きな人がいるの・・」


必死に拒む霞。


「それでもいい。」


おいおい。


「で、でも・・」


戸惑う霞。


するとこっちを向いてる小林が俺に気が付く。


「ふっ。」

な、今あいつ笑った。


「ごめん、霞ちゃん。
これだけ。」


そ言うと小林は霞を離した。


すると、頬にキスをした。


「え。」


顔を真っ赤にする霞。


何、顔を赤くしてんだよ。


てか、霞に触るな。

小林がこっちに向かって歩いてくるのを見て俺は壁に凭れかかった。


「どーも。」


一応挨拶をする小林。


「てめー、ざけてんのか?」


「いえ、全然、俺は本気です。
霞ちゃんの事。
それより、先輩趣味悪いですね。
覗き見なんて。」


「ほっとけ。」


「あはは、そーですか。
では、俺は失礼します。」


不適の笑みを浮かべて階段を降りて行く。


俺は睨みながら目で追った。


なんだアイツ。


ちょっとしてから俺は霞に見つかる前に教室に戻った。


「おー、愁?どこ行ってたん?」


弘が顔を覗き込む。


「別に。」


「えー、愁ちゃんが冷たい・・・」


ウザい。

< 5 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop