FACT!〜交わる赤〜



大森は、七原と共に、エレベーターに乗り込むと、3のボタンを押した。



「えっ?3階って捜査一課…」




「何回も言わせるな。お前はもう捜査一課の人間やねん。」




冷静に大森が七原に言い放つ。


七原はその事実を飲み込むのに随分時間がかかっていた。






まぁ、人間誰でもいきなり「出世おめでとう!」と言われ、
わけの分からないまま新しい仕事場に行くのは、理解に苦しむだろう。





「明ーーー!!!!」



大森が怒鳴りながら捜査一課の扉を乱暴に開ける。




「…んぁ?」



「…あれ?」




捜査一課のオフィスは、七原の思った以上に狭く、殺風景なものだった。



テレビとは全く違うな……と、思いつつも、七原はあたりをキョロキョロ絶えず見渡す。





オフィスの、奥の大きなデスクに突っ伏している男が、眠そうな目をこすって七原と、大森の方へやって来る。

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