【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
ジャンプボールは、勿論、うちは泰ちゃん。



菊池も、ガタイの良い、背の高い坊主の、センターの選手を出してくる。



箱田先生に事前に見せられたデータによると、菊池高校のスタメンは



木下 悟 三年 4番 PG
瀬戸 翔治 三年 7番 SG
甲斐田 泰正 三年 6番 SF
箕田 平 三年 5番 PF
津久葉 遼太郎 三年 9番 C



というラインナップだったはず。予想通り来た。



菊池は全員三年生で来ているから、経験値でいうと断然うちより上だ。



それを上回る為には、オフェンス力の強いピカ先輩を最大限に活かしてやらなきゃいけないな。



考えているうちに、ジャンプボールは背の高い泰ちゃんが制し、それを有ちん先輩がキャッチ。直ぐに俺に回す。



「よっし!まず一本!一本堅実に!」



俺が目で有ちん先輩にサインを出すと、ピカ先輩以外の全員が、ゾーンの外側に向かって走り出す。



相手はマンツーマンで着いてきているから、こっちは、ピカ先輩が動きやすい陣形に持ち込むのが、俺が監督の指示の後に全員に告げた作戦だ。



「アイソレーション!やはり向こうは御劔で攻めてくる!」



菊池高校のベンチからそんな声が飛んだのを遠くで聞きながら、俺はマッチアップしている菊池高校キャプテン、木下を睨んだ。
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