【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



水高0-8肥後学



第1クォーター開始6分、未だに点数を取らせて貰えていない俺達。



相手にもこれ以上離されてはまずい為食い下がり、得点はなかなか動かない。



さっきの先制点がだいぶ来てるな………。



「小鳥遊」



外に出たボールを中に戻すスローインの前に、秀吉キャプテンが俺に耳打ちをする。



「ボールを御劔に集めろ。…で、相手の動きを見極めたら、俺に渡してくれないか?」



今日の菊地との一戦もあり、ピカ先輩で来る頭であろう肥後学。



それを見越してってことね。



「オッケー。絶対外さないで下さいよ?」




「誰に言ってるんだ?」



くしゃ、と頭を撫でられ一瞬瞼を閉じ、再び秀吉キャプテンを見ると、秀吉キャプテンは微かに笑っていた。



俺達よりポーカーフェイスな秀吉キャプテン。秀吉キャプテンが笑うときは、決まって感情が高まっているときだ。
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