【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
だがしかし。



ガシン……!



ボールがゴールリングに嫌われ、弾かれる。



「ありゃー、やっぱりこの緊張感、苦手すぎるわ」



高森はフリースローは苦手らしい。あんな凄い動きするくせに、緊張するみたい。ラッキイ。



「フンッ!!」



ボールは泰ちゃんがもぎ取り、今度は俺達のオフェンス。



点差は3点。全然取り返せる点差だし、フリースロー外してくれたおかげか、流れが完全にかっ拐われるまでには至らなかったが…。



「行雲先輩!スクリーンアウト!!」



「分かっとる!」



ダメだ。さっきのプレイで完全に行雲先輩が慎重になり、動きが悪くなっている。



水高のムードメーカーの火が小さくなってしまい、全体のボルテージが萎む。



そうこうしている間に、点差は再び開いてしまう。



相手のショットミスを誘い、リバウンドを取れなくなったうちは、もはや活気もなく。



水高43-52肥後学



第2クォーター終了のブザーが、鳴り響く。
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