【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
第3クォーター8分になっても、ちっとも体力の削れてない有ちん先輩は柏原に執拗なディフェンスを続ける。
「小鳥遊君が戻って来てもあんたかい、俺ん相手は!」
「さーね。視覚は俺でも、それ以外はどうやろうなぁ?」
柏原は後ろにボールをハンドリングさせ、ステップを踏み、左に体を反らす。
この癖は、昨日ベスト8戦で見せた……!
俺は有ちん先輩にだけ分かるように、サインで3つ、司令を飛ばす。
「オッケー」
「!!!」
予想通り、パスと見せかけてドリブルで右に切り込み有ちん先輩を抜きにかかった柏原を、有ちん先輩は背中向きで止め、再びキュルッとターンする。
そうすると、きっと反射的にガードとして危機感を感じ、パスを右後方に飛ばすだろう。
それもまた予想通り。有ちん先輩はタイミング良くスティールし、前方のピカ先輩へ渡るようにした。
「よし!(ホント、小鳥遊の分析は恐ろしいくらいに当たりよる)」
「チィッ!取り返す!(なんや、今、小鳥遊君とやっとるみたいやった!)」
ピカ先輩はダブルチームで来た相手ディフェンスを難なく抜き去り、後半でバテきった体で、あろうことかダンクにかかったのだ。
「そう簡単にさせるかっ!!」
慧心サイドのセンターの強気なブロックもものともせず、小さな妖精は飛び上がる。
「残念。流石にダンクする体力は、この足にはなか」
ピカ先輩はふわっと両手でショットを放り、それは放物線を描いてバックボードにバウンドし、ゴールリングを潜った。
水高63-62慧心
更に、水高のオフェンスの妖精は、素晴らしいプレゼントをもたらす。
「小鳥遊君が戻って来てもあんたかい、俺ん相手は!」
「さーね。視覚は俺でも、それ以外はどうやろうなぁ?」
柏原は後ろにボールをハンドリングさせ、ステップを踏み、左に体を反らす。
この癖は、昨日ベスト8戦で見せた……!
俺は有ちん先輩にだけ分かるように、サインで3つ、司令を飛ばす。
「オッケー」
「!!!」
予想通り、パスと見せかけてドリブルで右に切り込み有ちん先輩を抜きにかかった柏原を、有ちん先輩は背中向きで止め、再びキュルッとターンする。
そうすると、きっと反射的にガードとして危機感を感じ、パスを右後方に飛ばすだろう。
それもまた予想通り。有ちん先輩はタイミング良くスティールし、前方のピカ先輩へ渡るようにした。
「よし!(ホント、小鳥遊の分析は恐ろしいくらいに当たりよる)」
「チィッ!取り返す!(なんや、今、小鳥遊君とやっとるみたいやった!)」
ピカ先輩はダブルチームで来た相手ディフェンスを難なく抜き去り、後半でバテきった体で、あろうことかダンクにかかったのだ。
「そう簡単にさせるかっ!!」
慧心サイドのセンターの強気なブロックもものともせず、小さな妖精は飛び上がる。
「残念。流石にダンクする体力は、この足にはなか」
ピカ先輩はふわっと両手でショットを放り、それは放物線を描いてバックボードにバウンドし、ゴールリングを潜った。
水高63-62慧心
更に、水高のオフェンスの妖精は、素晴らしいプレゼントをもたらす。