【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



「ふぅぅ…流石にこん暑さはキツかね。俺でも疲れたばい」



練習終わり、午後13時。



厳しい練習をこなした水高メンツはそりゃもう、くたくた。



一番の体力保持者有ちん先輩ですら、かなりの汗だく。



「おっつー!お先ッス!」



なのに、行雲先輩は元気にデカイ声を張り上げ、足早に部室を後にする。



いつも疲れるとブー垂れるのに、恋の力は偉大である。



「元気やねぇ、可愛かぁゆっくん」



「ホント」



その可愛さに、ピカ先輩と二人でのほほん、としていると、二人揃って首根っこを掴まれて猫みたいな形になる。



「早く追わないと見失うぞ」



「ヤッベ!尾行尾行!」



俺とピカ先輩は急いで荷物をまとめ始める。



「まあ、そんなに焦らなくても大丈夫だがな。由貴が、図書館なら集合場所はここだろうという場所を教えてくれたから」



なら急かしなさんなや、とは言えず、秀吉キャプテンに従って着いていく。



「俺と仇野にも報告頼んだばーい」



背中に有ちん先輩の声を受けながら、状況報告はラインだな、とスマホを握りしめた。
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