【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
由貴先輩予測の集合場所に向かうと、そこには清楚そうな私服の行雲先輩の意中の女子と、その子の死角でモジモジしている行雲先輩の姿がある。



「なーにしよんの、ゆっくんは!」



なかなか女子の元へ行かない行雲先輩に、ピカ先輩が溜め息を漏らす。



あ、バスケ部一軍専用グループラインに書き込みが。



『可愛すぎてリアクションに困って行っきらん!』



………どんだけピュアボーイなんだよ、可愛すぎんのはあんただコノヤロー!



『素直に感想を述べろ、可愛いと』



そんなグループラインの返事に、秀吉キャプテンが即座に返事。グッジョブ。



携帯を見ていた行雲先輩は、多分それを確認したのか、ポケットに突っ込み女の子の元へ走っていく。



「これだから恋愛初心者は困る」



「え、秀ちゃんは褒めんの?女子褒めんの?想像しっきらんばってん」



いや、俺も思ったけどさ、それ絶対余計な一言だから、ピカ先輩。



余計な一言だろうという予想は当たり、秀吉キャプテンにシバかれたピカ先輩は、頭を抱えて半泣き状態。



「お、目標が動き出しました!」



そうこうしてるうちに動き出した二人。俺とキャプテンがすぐに追うと『待ってばぁい』と情けないピカ先輩の声が後ろから聞こえた。
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