【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
仕方ないから俺達はコートから出て、縁側に座る。



「そーだ、作りかけのあれ、1on1見ながらやろ」



「あー、編みぐるみ?一軍メンバーに作ってるんだっけ?」



最近、色んな女子が折り鶴を5羽連ならせて、フィルムでぐるりと囲んだ応援ストラップをバスケ部にくれたり、由貴先輩と女バスの数人で部員全員にミサンガをくれたりしてて。



俺も便乗して、内緒で編みぐるみストラップを作っていたりする。乙女だ、俺は。



「へー、良く出来てるなぁ。行雲君そっくり」



「でしょ?後はピカ先輩と秀吉キャプテンを仕上げるだけなんだけどね」



隣で麦茶を飲みながら、行雲先輩と槐を眺める親父が穏やかな顔で呟く。



親父は気持ち悪いくらい俺とそっくり。天パーなとことか、茶髪なとことか、大きめな丸い、良く見ると吊った目とか。



あー、オッサンになったら、こうなるんだなぁ、なんて思う。



「おぉっ!椿、槐のアレ見れるよ」



「ん?アレって?」



親父の興奮して少し上擦った声に、視線をコートに戻す。
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