【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



そして、決戦の地、東京へ到着。



およそ4ヶ月ぶりの東京。横浜住んでた時は頻繁に来ていた土地だ。



応援と引率で着いてきた保護者と別れ、俺達は会場のトーナメント表の確認へ会場入り。



「おわー…遂に、始まるんやな」



泰ちゃんがトーナメント表の前へ来たとき、緊張と興奮の混じった声で小さく呟いた。



「俺達は………あちゃー、第4シードの下じゃん」



「2回戦から強豪校と当たるんやねぇ」



由貴先輩がトーナメント表を見て、うーっと唸る。



昨日、更に早く前乗りしていた箱田先生が抽選会で引いた場所は、結構運の悪い場所かも。



「いいやん。どうせ、倒さにゃならん相手なんやろ?どこ入っても」



そんな結果にも、うちのエース、オフェンスの妖精は怯むことはない。



「ねー秀ちゃん、明日からが楽しみやね。俺だけやなくて、秀ちゃんや皆が騒がれる時が来たよ」



「ああ…どんな敵が来ようと、ぶっ潰すまでだ」



もう、心強いったらありゃしない。



俺や泰ちゃん、有ちん先輩の小心者組をよそ目に、この人達は強気過ぎる。



「早くやりたか!どぎゃん強か奴等と、バスケが出来るとやろうか!」



行雲先輩も、緊張とは程遠い声で、ふるふる、と頭を揺らした。



そんな中、俺は第4シードの学校が………横浜工業、自分の地元の学校であることに、皆とは違う緊張を覚えた。
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