【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
フリースローラインに立ち、視界が狭いだけで、ゴールはこんなにも遠いんだ、と強く感じる。



一投目、意識を集中させる。



ヒュン…………ガンッ!



しかし、ボールはゴールポストに弾き返され、フロアに落ちる。



「椿、無理すんな!外しても必ずリバウンドは俺らが取るけんな!」



行雲先輩が叫び、泰ちゃんも拳を少し挙げる。



そうだ………外しても大丈夫。リバウンドは取ってくれる。



そう信じて、二投目。



投げる瞬間、頭の中に、秀吉キャプテンの美しいフォームを思い描く。



ふくらはぎに筋を浮かばせ、足は親指で重心を取り、膝をバネのようにしならせる。



肩の力は入れず、脇を絞め、ワンハンドでループを描くように放ったショットは、空中をさ迷う。



スパ……………トントントン。



それは、ゴールリングに抵抗なく落ちていき、静かにフロアにバウンドした。
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