【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
ガッ………スパッ。
それは、秀吉キャプテンの綺麗なシュートとは違うけど、ポストにぶつかるもゴールに吸い込まれた。
水高73-22オルフェウス
「有ちんやりぃ!」
ピカ先輩が走り、有ちん先輩に抱き着く。
有ちん先輩のここぞという時の勝負運の強さに、俺もグッと拳を握る。
秀吉キャプテンが抜けた今、アウトサイドは盲点だった相手側の、絶望にも似た表情が見てとれた。
「ディフェンス一本慎重に!」
俺が浮き足立たぬように声を飛ばせば、コート上の駒達は直ぐ様配置へ。
ラスト、0.1秒たりとも油断しちゃいけない。それがバスケの世界。
「「「ディーフェンス!ディ、ディ、ディ、ディーフェンス!」」」
ベンチから、観客席から、水高への応援コールがこだまする。