【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「槐、ちゃんと凌華学院の誰かにここに来るってこと言って来たの?」



「言うてまへん。明日ん対戦校どすから、練習を一緒にどした仲とへーえ、止められるんが関の山でしょ?」



ってことは、今頃槐がいないって大騒ぎじゃないの、向こう。



見た目細い女子だし、もし男って分かっても襲われる心配ありそうなくらい美人だし。



はぁ、と溜め息をついて、槐の涙を親指で拭ってやる。



「俺はこの通り大丈夫だから。心配してくれてありがとう。桜山さん呼ぶから待ってて」



「………はい」



全く、どっちが兄ちゃんなんだか。



俺は合宿の時に連絡先を交換していた凌華学院の部長、桜山のケー番を電話帳から引っ張り出した。



凌華学院の宿泊先はそう遠くない場所みたいだし、分かるところで合流しよう。
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