【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「かんにんなぁ。槐が迷惑かけた」
「いーっスよ。俺の兄貴でもあるし。心配して来てくれたみたいだし、怒らないであげて」
合流地点にて、眉毛を下げた桜山に、槐を引き渡す。
「………まぁ、心配かけてるのは、あんたんところもみたいやで?」
「え?………あ」
桜山がふわり、と微笑んで視線を向けたので振り返る。
すると、そこには、息を切らした秀吉キャプテンが立っていた。
「別に俺達に黙って会うことはない。時雨は兄弟で、おまけにブラコンなのは分かってることだ。皆気にしているぞ」
「すんません」
相変わらず無表情だけど、声色は優しくて怒ってはいないことは分かる。
「明日はお互い、悔いのない試合をしよう」
「せやなぁ。うちらは大学までバスケ続けれへんし、全力尽くさしてもらいますわ」
…なんだか穏やかな会話の中に火花が散っている両キャプテンに、俺と槐は顔を引き吊らせる。
「ほんなら椿。全部終わったら、また熊本に遊びに行くさかい」
「うん。………明日は、恨みっこなしな」
お互い、それぞれの夏をかけて、自分達の帰る場所へ歩き出す。