【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「得点は俺やなくても皆が取ってくれる。……やけど、ファウルの誘導は、皆が出来るこつやなかけん」



泰ちゃんは、あくまでチームの勝利を信じ、自分の役割をこなす。



「曲者や……」



これには流石に穏やかな表情を崩さなかった桜山も、険しい顔になる。



「ピィィ!タイムアウト!」



桜山だけでなく、凌華学院のおじいちゃん監督も、ここに来てタイムアウトを取る。



「泰河ァ!ナイスプレイ!マッジ愛しとるばいっ!」



行雲先輩がその泰ちゃんの広い背中に抱き着くのを見ながら、コートを出る。



流れは完全にこちらに傾いている。この追い風に乗っかりたい。
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