イジワルな彼の甘い罠
「なんでも話聞くから、ちゃんと話せ」
早希は、意地っ張りな女で
素直でもない、不器用な奴、肝心なことも言えない。
そんなこと、分かっていたのに
いきなり怒って責め立てて
ごめん、
悪かった、
ちゃんとお前を分かりたいんだよ
そう思うから、その目をしっかりと見つめる
「……ほん、と……?」
「……おう」
「なに言っても、嫌いにならない?嫌にならない……?」
不安に、まだ揺らぐ瞳はまつげを涙で濡らしている。
けど、伝えてほしいよ。
その気持ちを込めてしっかりと頷く。
「……子供が、出来たの」
ところが瞬間、その唇からこぼされた言葉は予想もしなかったひと言だった。