イジワルな彼の甘い罠
……いい、な。
大好きな人と、ずっと一緒にいる誓い
これからの生涯、手を取り合える誓い
羨ましいような、羨ましくないような、それでも結局羨ましい。
おめでとう、素直にそう想える気持ちと同時に、頭に浮かぶのはあの見慣れた彼の後ろ姿。
あの場に彼を当てはめ、頭の中で出来上がるその光景に心は一気に苦しくなる。
きっとその理由は、自分たちがそれとはほど遠い場所にいると分かっているから。
いつ終わるかわからない、そんな関係の相手。
そんな彼と、もしここに立てたらなんて、想像しても『あり得ない』と話が終わってしまうから。
「……、」
大きな鐘の音が、青空に鳴り響く。