イジワルな彼の甘い罠
「あ……あのカメラマン、ずっといた?」
「うん。挙式からずっと撮ってたじゃん」
ま、全く気付かなかった……いつものあのだらしない格好しか知らないからなぁ。
そういえばいくつかの式場とかと契約してるとは言っていたっけ。
そう思いながら見れば、航は菜摘たち新郎新婦へカメラを向けたまま。
「はい笑ってー、視線上に向けて」
カメラを構えシャッターをきる航は、いつもとは全く違う。
楽しそうで、いきいきとしていて、愛想がいいわけではないけど相手の表情を100パーセント引き出そうとしているのが伝わってくる。
……本当に、カメラマンなんだなぁ。
初めて見る仕事中の姿は、ただただ意外で驚いてしまう。