赤ずきんは狼と恋に落ちる



ちほに私の鍵を預け、薄手のカーディガンを着て、外に出る。



肌寒い空気のなか、色々と考えてしまう。



ちほのこと。

千景さんのこと。



それでもやっぱり、自分のことを考えてしまう私は、自己中だ。



同居人なんだから、恋愛はしちゃダメだ。

私と千景さんなんて、釣り合わないにも程がある。




それでも。





「聞きたくないな……」





その言葉を聞くのが、すごく怖い。

千景さんの恋人でもないのに、その言葉を聞くのが、嫌でたまらない。




こういうところが、重たいんだな。





負の悪循環がぐるぐると廻り、気が重たくなっていく。


平気なフリぐらい、頑張って出来ないと。



大丈夫。


< 58 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop