だんご虫ヒーロー。



「…ごめん。……紗奈が栗丘さんを脅して……利用するようなことを……」



紗奈の代わりに謝らせて。



そう言って斎賀くんは深々と頭を下げる。



道路の真ん中でそれやられると、かなり恥ずかしい。
綾女も周りを気にして慌てて斎賀くんの頭を上げさせた。



「さ、斎賀くんが謝ることないよ!
斎賀くんが悪い訳じゃないんだから!!
それに………」



ギュッと綾女は手を強く握り締める。



綾女を見ると、綾女は一瞬だけど鋭い目つきをした。



「……あのことは直接本人に謝らせるから……!」



グッと拳を握り、何か戦闘態勢に入り始めた綾女。



もう一度、言っといた方がいいかな、これは。



「……綾女、逆エビ固めだけはやめてね」



私はもう一度、綾女に忠告をした。



「えー、なんで!?かっこいいじゃん!」と綾女は反論。



かっこいいとかの問題じゃないんだよ。



人の生命に関わる問題なんだよ。



なんてやり取りをしてたから、斎賀くんがクスクス笑っていたのには気付かなかった。


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