ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
敦司さんは曲に合わせて首を軽く振り、口ずさみながら山道を走っていく。



私は流れる風景をジッと見つめる。




車内に流れるアラビアンミュージック。


ずっと…運転させて悪いなぁと思うけど。

敦司さんは音楽にトランス状態で楽しそう。


「…忙しくてあまり相手にてやれないからな…この旅行は私のお前への罪滅ぼしだ」



「…ありがとう…でも、私には熊五郎が居るし…」



「…まさか…お前…私に内緒で熊五郎を持って来てないだろうな?」



「持って来てたらどうします?」



「…そうだな…山に捨てていこうか?」



「ええ~っ!?」



「…何て冗談だ…」



「心配しなくても熊五郎は邸宅で留守番してます…」



「お前も冗談か…たくっ」






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