ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「何で…こんなコト…するの?」




私は泣きながら尚也君に訴えた。




「最初に言っただろ?ムカつくし、ウザいって…」



尚也君はココア色の前髪を弄りながら、肘掛椅子に座って私に冷笑を投げる。



「俺は望まれて…この家に生まれた息子じゃない…父上は4番目は娘を切望した。俺は双子だったんだ…俺には妹がいたらしいけど…生後半年で突然死…俺だけが生き残り、のうのうと暮らしている」



「・・・」



「俺とお前は同い年…きっと…父上もお前に死んだ娘の面影を見てるんだろうな…」



尚也君はテーブルに置いていた煙草とジッポを手にした。



「敦司の反応が見物だな…俺のしたいコトはしたし…出て行けっ!」



私は落ちたリボンを拾い上げて尚也君の部屋を出て行った。










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