キケンな花嫁修行〜結婚相手が二人!?〜四ノ宮蓮編

「るせーな、朝から……」


起き抜けの掠れた声でそう言って、彼はベッドの上で身を起こした。

そして二、三度まばたきをすると、不機嫌そうに私を見ながら言う。


「カンナ……今、何時だ」

「え?えぇっと……」


室内をぐるりと見渡すと、壁にかかったモノクロの時計があったから、私は見た通りの時間を告げる。


「……7時、ちょっと前です」

「そうか……7……。7時、だと!?」


バサッと布団を剥いでベッドを降りた蓮さんは、その勢いのまま私の目の前で服を脱ぎ出す。


幼い頃に父の裸を見たきり男の人の体なんて目にすることがなかったから、私は蓮さんのすべすべの肌や程よくついた筋肉の美しさに、惚れ惚れとしてしまった。

そんな私の熱い視線に気づいたのか、怖い顔で蓮さんが言う。


「……着替えにくい」

「あ、ご、ごめんなさい……っ」


は、恥ずかしい……

男性のハダカに見とれるなんて、変態じゃない……!

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