侍先生!
ジャージに着替えて、椅子と荷物を持って運動場に向かう。


スキップしながら。


「まいまいは単純だなぁ」


そう言うのは、カツオだった。
隣で皐月は頷いている。


下駄箱を出た所の広場で、立ち止まって、カツオを睨んだ。


「カツオ、あんたのクラスは残念だけど優勝出来ないから」


「決めつけんなよ。 何を根拠に言ってるのか言ってみろ」


私は手に持っていた椅子を一旦置いて、ふふん、と鼻で笑って腕組みをした。


「私の後ろと書いてバックには、織田信長がついているからよ!」


「…憑いてんのか? 恐くね?」


「織田信長なら恐くないもーん!」


私は椅子を持って、またスキップをした。


「馬鹿じゃねーの、アイツ」


カツオがそう言ってるのがうっすら聞こえたけど、気にしない事にした。


安土城に行く為に、頑張らなきゃ!!
私はスキップしながら、ガッツボーズをした。
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