不滅のLIAR!
だから、徳司は猫ちゃんじゃなく俺の名字なの!


そういえば駅のトイレで……、ああ、あの日あいつが叫んだ時も……、と険しい顔で奥歯を噛み締めブツブツと完全に脱線し始めた俺。


「ねぇ、晶?あーきーらー?」


リンの声でやっと我に返った。


「え?あ……、なんか急に呼ばれると照れるね」


あっさりニヤついてしまう俺って、意外と素直なんだな。


「もう12時になっちゃうよ?そろそろ帰んなきゃ駄目じゃん?」


リンに言われて、壁に掛けてある70年代風のCHEVROLETと書かれた妙にデカいピンクの時計を見る。


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