不滅のLIAR!
「違うっつーの!他の人から見た晶はつまんない男でも、私はそこを好きになったってわけじゃん!ここ涙流して喜ぶとこじゃね?」


うう、涙を流して喜べ……、るか?


そりゃ俺は何のこだわりもない人間だ。


もともと趣味なんかないし、車は窓ガラスの割れた牧場車に慣れてるから乗れればいいという感覚だし、馬券だってたまに気分で買うくらいだ。


でも果たしてリンの言う通り素直に喜んでいいのだろうか?


一抹の不安を感じながらも隣に座るリンに言った。


「あ、ありがとう。こんな面白みのない俺を好きになってくれて……」


そんな俺の言葉に満面の笑みで頷くリンが視界の隅に入る。


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