心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
なんとなーく物足りない気がして。





ぼんやりと周りを見渡していると、たこ焼き屋さんにソフトクリームののぼりが出ているのが見えた。







「あっ!!!



カナタカナタ!!」







あたしは思わず声を上げる。







「なに?」







カナタがちらりと本から目を上げた。







「見て見て!!


ソフトクリームだよっ!!


あー、あれを見ると、もう夏だな〜って感じるよねぇ」







バニラやストロベリー、抹茶、色とりどりのソフトクリームの写真に、思わず頬が緩んでしまう。







「………なに、みーちゃん。


食べたいの?」







カナタが、呆れ返ったような声で訊いてきた。







「えへへ。


だって、ソフトクリーム食べなきゃ、夏が始まらないじゃん」






「いや、ソフトクリームには関係なく、夏は夏だけどね。


まったく、みーちゃんは子どもだなあ。


いまだにソフトクリームでテンション上がるなんて。



こんな脂肪と糖分の塊が食べたいなんて、全く理解できないよ。


心底、不思議。」







ぶつぶつと文句を言いながらも、カナタはたこ焼き屋のおじさんに、ソフトクリームひとつ、と注文をした。





あたしの一番好きな、バニラ味を。




さっすが、カナタ様。







あたしたちは近くのベンチに座って、ソフトクリームを食べる。





カナタは「脂肪過多、糖分過剰」と言いながらも、三口くらいは食べた。






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